せっかく一眼レフを持っているのなら夜景を綺麗に撮りたくありませんか?
スマホのカメラの性能が向上してきたとはいえ、夜景はまだまだ一眼レフのレベルには及びません。
暗い場所での設定や夜景撮影は初心者には難しいと思われがちですが、たった5つの設定をおさえておくだけで簡単に撮影することができます。
これから紹介する基本的な夜景撮影の設定を覚えておけば様々なシチュエーションで活用できると思います。
夜景撮影に必要なもの
一眼レフ
カメラの種類は、フルサイズ、APS-C、マイクロフォーサーズ、ミラーレスなど絞りやシャッタースピードが細かく設定できる一眼レフがおすすめです。
レンズ
どのレンズでも大丈夫です。
仕上がりのイメージに合わせてお好みので望遠、標準、単焦点、広角など使ってください。
明るいレンズを使用するのもおすすめです。
明るいレンズとはF1.8など絞り解放が大きいレンズのことを言います。
絞り解放が大きいとレンズからたくさんの光を取り込めるので暗い場所でも明るい写真を撮ることができます。
三脚
夜景を綺麗に撮影するには、三脚を使って撮影するのが一番簡単です。
夜景撮影ではシャッタースピードが遅くなるのでブレ防止のために三脚は必ず使用しましょう。
三脚を使えば絞りやシャッタースピードを自由自在に設定できるので、特別な技術がなく初心者でも思い通りの夜景を撮ることができます。
ただし三脚の使用が禁止の場所もあるので注意しましょう。
そういった場合は持ち運びの楽なミニ三脚を使用すると便利です。
レリーズ
シャッターを押すと、カメラに力が加わり、わずかに動いて写真がぶれてしまいます。
シャッターを押した瞬間の手ブレを防ぐために、リモートレリーズを使用しましょう。
レリーズがない場合は、カメラのタイマー機能でも代用可能です。
予備バッテリー
夜景を撮影するときはマニュアルフォーカスを使用することからピント合わせをファインダーではなく液晶で行います。
液晶を使用しているとバッテリーの減りが極端に早くなりますので予備のバッテリーがあると安心です。
写真撮影時にバッテリーがなくなることほど拍子抜けする瞬間はありませんのでしっかりと準備しましょう。
夜景を撮影するときの5つの設定
夜景を撮影するときは、たった5つの設定だけでいいんです。
この設定を基本にして、狙った写真のイメージに近づけていくことをおすすめします。
絞り優先モードで撮影する
夜景はどのモードで撮ればいいの?と悩む方も多いとおもいます。
夜景を自分の好みの明るさに綺麗に仕上げるには、M(マニュアルモード)で撮影するのが良いのですが、初心者にはハードルが高くて難しいかもしれません。
そんなときは夜景撮影で一番簡単な絞り優先モードで撮影するのをおすすめします。
任意の絞り値にすれば、カメラが自動的にシャッタースピードを最適化してくれます。
絞りは F8.0から設定する
夜景撮影するときは、F値と呼ばれる絞りの調整も重要です。
絞りとは、レンズの光を通す穴の大きさのことで、絞りを変えると光の量とピントの合う範囲を調整することができます。
夜景撮影では、全体的にピントを合わせた方が綺麗に撮れるので絞りはF8.0くらいで設定しましょう。
F8.0以下だとぼんやりした風景写真になってしまいます。
ISO感度は100
ISO感度とはイメージセンサーが光を捉える感度を数値化したもので、ISO感度が高い程多くの光を取り込めます。
夜景を撮影するときはISO感度は100にしましょう。
なぜならISO感度を上げれば上げるほどノイズが発生してザラザラした写真になってしまうからです。
カメラの性能次第ですが、僕は普段からISO1600以上は使わないようにしています。
ISO感度が100だと周辺の明かりが少ないと場合はシャッタースピードが遅くなりますが、三脚があれば問題ありません。
ISOを上げるのは最後の手段だと思ってください。
ピントはマニュアルフォーカス
オートフォーカスは暗い場所が苦手です。
夜景撮影では上手く作動しないので、レンズをマニュアルフォーカスに設定しましょう。
あとは液晶画面でメインの被写体が最大になるまでズームで拡大し、一番鮮明になるようにピントリングを動かしてピントを合わせます。
レンズに手ぶれ補正がある場合もオフ
レンズによっては手ぶれ補正機能がついているものがあります。
手持ちの撮影では写真のブレを抑えてくれる手ブレ補正機能ですが、三脚を使用する撮影のときは逆に写真がブレてしまう可能性があります。
三脚の微妙な振動を感知して手ブレ補正が働いてしまうためです。
三脚を使用するときには手ブレ補正機能をオフにすることをオススメします。
夜景を撮影するときの補足ポイント
基本設定はこれまでの5つを抑えておけば問題ありません。
ここからは補足ですが好みに合わせて設定を変えてみましょう。
露出は最初は±0
露出とは、明るさのことです。
露出は基本、プラスマイナス0に設定しておきましょう。
一度撮影をしてみて思い通りの明るさにならなければ設定を変更します。
ホワイトバランスはオート
ホワイトバランスは光源に合わせて画像が見た目に近い色合いで撮影されるように調整してくれる機能です。
夜景撮影の場合、ホワイトバランスはオートで問題ありません。
ただホワイトバランスを少し変えるだけで写真のイメージがぐっと変わりますので、よりイメージ通りの写真にするため色味を調整しましょう。
青みを強調するとシャープな印象、オレンジを強調すると柔らかい印象になります。
フラッシュはオフ
フラッシュは必ずオフにします。
夜景ポートレートを撮影する場合にフラッシュを使用することもありますが、風景画であればフラッシュは必要ありません。
シャッタースピードを遅くする
絞り優先モードで撮影する場合は自動的に適切なシャッタースピードを設定してくれるので、自ら設定することはありません。
もしマニュアルモードで撮影するのであれば、シャッタースピードも重要なポイントです。
シャッタースピードとはシャッターが開いて光を取り込む時間の長さのことで、シャッタースピードを遅くすればするほど、より多くの光を取り込み明るい写真を撮ることができます。
暗い場所での撮影は、光量をたくさん取り込んであげる必要があるので、シャッタースピードを遅くする必要があります。
夜景を撮影するときは、まずシャッタースピードを5秒前後にしてみましょう。
あとはお好みの明るさになるようにシャッタースピードの設定を変えてあげるだけです。
三脚がない場合の手ぶれをふせぐ
夜景撮影をするときの調整で注意しなければならないのが手ブレです。
暗いシーンでの撮影はシャッタースピードが遅くなるので、その間に少しでも動いてしまうと写真がブレてしまいます。
三脚があればいいのですが、三脚をもっていない、もしくは使えないときはどうしたらいいでしょうか。
手持ちで撮影する場合、手ブレしないギリギリのシャッタースピード目安は、1/焦点距離秒です。
手持ちレンズの焦点を確認し、1/焦点距離秒で撮影してみましょう。
そこから少しずつ遅くしていき、手ブレせずに撮影できるシャッタースピードに設定します。
それでも明るさが足りない場合は、ISO感度で調整していきます。
実際に撮影してみましょう
トワイライトタイムを狙う
トワイライトタイムとは、日没後30分後くらいの薄明かりの時間帯のことを言います。
真っ暗な夜景も綺麗ですが、トワイライトタイムも綺麗な夜景写真が撮れるタイミングです。
トワイライトタイムでは薄明りを利用した幻想的な写真を撮影することができます。
街明かりもあるので、ISOを上げたりシャッタースピードを遅くする必要もなく、手振れもしにくいです。
時間とともに光量が変化していくので初心者は練習にもなります。
太陽が沈んでゆく西向きの方角を撮影すると、夕日で空が綺麗なグラデーションになります。
設定を変えて何枚か撮影する
同じ風景でも、設定を変えるだけで雰囲気が変わります。
イメージ通りの写真を撮影するためにも、設定を変えて何枚か撮影しておきましょう。
カメラの液晶とパソコンのモニターでは仕上がりのイメージが違ったりしますので何枚か撮影しておけば、あとで後悔することが少ないと思います。
まとめ
ハードルが高いように思われがちな夜景撮影ですが、コツさえ掴めば誰でも簡単に綺麗な夜景写真を撮影することができます。
昼間よりも少しだけ設定に手間はかかりますが、最初にご紹介した5つの設定さえ気を付けていれば案外単純です。
夜景撮影は、一眼レフの撮影に欠かせない光の調整を学ぶのにとてもいい機会です。
少し慣れてきたらマニュアルモードにも挑戦してシャッタースピードやISO感度などを自由に設定してみましょう。
以上、<一眼レフの夜景撮影!たった5つの設定で誰でも綺麗に撮れる!>という話題でした。
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